「協力伝道週間」に寄せて
「協力伝道週間」は連盟結成50周年を迎えた1997年度より設置されました。
第46回定期総会で決議された、1997年度・1998年度活動方針の中で「協力伝道週間」の提案がなされています。そこには、「この週間には連盟の協力伝道の働きをおぼえ、他の教会・伝道所のために祈るプログラムを提供する。諸教会から献げられる「協力伝道献金」による働きを共有し、その目標額の達成に努める」と記されています。
バプテスト教会はそれぞれの教会が自主独立であることを大切にする各個教会主義に立っています。しかし、バプテストはその歴史の早い段階から地方連合を結成するなど、協力関係を大切にしてきました。そこには、一教会ではなしえないことを協力して行うという発想があり、また、協力関係を持つことにより孤立や独善に陥ることを回避することができるのです。「協力伝道週間」の設置の目的に「連盟の協力伝道の働きをおぼえ」ることと共に「他の教会・伝道所のために祈る」ことが示されています。祈りでつながる、そこに協力伝道の大切な意義があるのです。
この二年間、私たちは新型コロナウイルス感染症の影響により、集まることや遠方への移動が困難な状況に置かれてきました。そして、この間、改めて「つながっている」ことの大切さを感じてきたのではないでしょうか。
ところで、昨年までの『協力伝道週間』のポスターには、協力伝道の具体的な働きが掲載されていました。しかし、今年のポスターには具体的な働きは掲載されていません。それは、先ず、1月の最終主日から2月の第一主日が「協力伝道週間」であることを改めておぼえると共に、加盟教会が自ら主体的に協力伝道の交わりに加わったことを確認し「協力伝道」を共に考える「時」、そして、「協力伝道」を主体的に支えることを確認する「時」としていただきたいとの思いからです。
協力伝道による具体的な働きは、協力伝道献金、世界祈祷週間献金、神学校献金等によって支えられています。そして、これまでの働きは加盟教会・伝道所からの献金だけでなく、アメリカ南部バプテスト連盟から献げられた膨大な献金、そして、その捧げ物を源とする資金、基金によって成り立って来たのです。しかし、今、連盟の活動を支えていた資金の枯渇が迫ってきています。資金に頼らず、諸教会・伝道所からの捧げ物によって協力伝道の働きを行っていくことが求められているのです。この現状を踏まえ、連盟は機構改革に取り組んでいます。「今、共にキリストを証しするために~これからの協力伝道」、これが今機構改革の主題です。
さて、冒頭に記しました「協力伝道週間」の目的、協力伝道の働きをおぼえ、他の教会・伝道所のために祈り、協力伝道献金の達成に努めることに変わりはありません。そして、それに加え、今年度の協力伝道週間では諸教会、伝道所が「私とあなたが連盟を形作っている」という協力伝道の主体であることを互いに確認していきたく願っています。
「協力伝道週間」にあたり、協力伝道の働きを覚えてお祈りください。近隣教会、地方連合の教会を覚え、祈りあいましょう。そして、協力伝道献金が達成できるよう、標準比率を確認のうえ、お捧げくださいますようお願いいたします。
2022年1月11日
日本バプテスト連盟 理事会